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長い髪が私の頬に落ちる。 私を閉じ込める甘く香る檻の中、触れ合いそうな鼻先、 息は混ざりあってどちらのものか、もうわからない。 身じろぎさえ肌から伝わって、私の体はベッドに沈む。 思わず見上げたレイちゃんの眼差しが私を吸い込むように見つめていた。 眦まで澄んだ、深潭の瞳。 夜のガラスみたいに透き通るそこに、 呑まれていく私を見てしまいそうで、顔を背けた。 あったのは黒髪に絡めとられた私の右手、それを繋ぎ止めるレイちゃんの左手。 結ばれた指先から、シーツに縫い止められた掌を伝い、 胸へまで巡り来るものを知ってしまった。 この鼓動の先にある、熱を。 心臓が大きな音を立てた。 体から零れてしまいそうな、この音が聞こえてしまったら、わたし、は。 「亜美ちゃん。」 煩い沈黙の中で声が、わたしを呼んだ。

「い、い?」 言葉にする刹那に、声は喉の奥に引っかかって転びそうになった。 必死なところなんて見せたくなくて、あたしは唇を引き結んで亜美ちゃんを見つめる。 白い肌が内側からほのかに赤く染まっている。 逸らした顔で、でもあたしの声を見つめている。 サイドランプが零す橙色の光が、睫の先で震えた。 胸が息で上下してる、いつもより少しだけ早く。 私も、亜美ちゃんも。 絡まった息が胸元にわだかまり、熱い沈黙に変わる。 時がうまく動いていかない。 もう三回目、なのに。 三、回 「うん。」 亜美ちゃんが上擦った声で、あたしを見上げた。

やわらかく唇を触れ合わせる キスを、した。 わたしの人