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 わたし、エリカって言います。
 モンマルトルの教会で、シスターとして生活をしています。
 巴里で生まれ、巴里で育ったわたしは、この街が大好きです。
 でも最近、何だかこの巴里で、物騒な事件が続いているんです。
 警察の方も頑張って、その一連の事件を解決してくれようとしてるんですけど、
 なっかなか上手く行かなくって。
 どうしてかっていいますと、この事件の犯人は、なんとなんと、人間じゃないんです!
 何人かいらっしゃるみたいで、それぞれお名前がついているみたいなんですけど、忘れちゃいました。
 人間じゃないその人達は、「怪人」って呼ばれてます。
 怪人さんたちが、何を思って夜な夜な人を襲っちゃったりしてるのかは判りませんが、
 これ以上、街の人達が苦しむのを、見ていられません!
 愛と正義を信じる心があれば、きっと怪人さんたちを止められるはず!
 見晴らしのいいところで、街を見守って、
 怪人さんが現れたのが見えたら、すぐに現場に直行です!

「ほう、それで、エリカくんは、
 エッフェル塔の展望台で、マシンガンを構えていたというわけなんだね?」
 エビヤンにそう問われると、エリカは元気よく返事をした。
「はい!
 そういうわけなんです!」
 エリカのその邪気の無い笑顔に、エビヤンは渋面のまま、はぁ、と深いため息を吐いた。この娘は、ど
んな信じられないような行為でも、100%善意から来ているから性質が悪い。一般常識も欠落気味だか
ら尚更だ。誰か、彼女のマシンガンを取り上げてくれ。彼女には水鉄砲で充分だろう。
 エッフェル塔の事務室で事情を聞き始めてからおよそ20分。エビヤンはすでに頭痛を感じていた。ま
るでおさまりそうもない類の頭痛だ。エリカは相変わらず、聞いているんだか聞いていないんだかよくわ
からない。
「エリカくんの、その巴里を守ろうという気持ちはありがたいが、
 やはりエッフェル塔でマシンガンを構えていられると―――――。」
 こうやって説明して、きちんとわかってくれる子だったら、そもそも何度も警察署にマシンガンを手に
提げている件で捕まったりとかはしないのだけれども。エビヤンはむなしさを感じつつ、エリカに何度目
になるか判らない、”街中でマシンガンを持ち出さないでね”トークを始めた。
 そのときだ。

 ずうぅぅぅぅぅぅぅん、、、

 耳鳴りのような低い音が、事務室といわず、外を歩く人々や、エッフェル塔そのものを揺さぶった。
「い、一体なにごとだ!?」
 エビヤンが腰を浮かせ、帽子を抑えながら音の聞えた方、すなわちエッフェル塔の袂を振り返る。人が
蜘蛛の子を散らしたように逃げていく。その流れを阻み、時には後押しするかのように、地面が爆発し大
小の礫を撒き散らす。
「あれは!」
 エリカもエビヤンと同じように窓に張り付き、外を見つめ。その爆発の中心に、一つの人影を認めた。
 いや、それは人影ではない。呼称こそ忘れたものの、それらを人々がなんと名づけ、恐れているかは覚
えている。それは、今、巴里の夜を揺るがせている者。

 怪人だった。





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エッフェル塔に怪人さんが現れちゃったんです!
でもでも、その怪人さんが強くて、
エビヤン警部も大ピンチ!
絶体絶命!
そう思って目を閉じたときでした。
私たち5人は出会ったのです。

次回、黒猫戦隊パリレンジャー
第一話・エリカ、リーダーです!

愛の御旗の元に

しかたねぇだろ?
赤いのお前なんだから。



























なんとなく始めて見ました。
でも、多分完結しません。
ご了承ください。